免疫チェックポイント阻害薬によるがん免疫療法はどう評価されているのか…医師・患者1000人調査

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■エビデンスなき治療に厳格措置を求める声も

 その一方で「抗がん剤治療などとは異なる副作用があることを知っている」と回答したのは、がん免疫療法を知っていると自認しているICIによるがん治療未経験患者の26%にとどまり、がん免疫療法特有の副作用への認知・理解が低いことがわかった。

 患者の認知向上のための課題を医師に聞いたところ、40%が「がん免疫療法と称する、エビデンスのない医療行為への厳格な措置が必要」と回答。「ICIに関してがん患者が正しく理解できる情報」を61%の患者が希望した。

 がんの免疫療法は、大規模な臨床試験などで治療効果や安全性が科学的に証明されていない、民間の治療法も存在する。このため、がんの治療法を検討する患者が困惑する可能性もある。しかも、適応がん種も拡大しており、より信頼性の高い医療情報の提供の必要性が明らかになっている。

 近畿大学医学部内科学腫瘍内科部門の林秀敏主任教授は、「ICI投与で2割のがん患者さんは長生きできるようになったが、他の治療法との組み合わせでさらに改善の余地がある」と語った。

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