家一軒分? 子供が大学までにかかる「リアルな費用」を算出 第3子の児童手当648万円も焼け石
【学費】オール私立で約2130万円
では、赤ちゃんがおぎゃ~と生まれてから大学を卒業するまで子供1人を育てる費用はいくらになるのか?
一般的には「2000万円」とされているが、これは学費だけでも足が出るレベル。大学まで通わせるとして、文科省の調査ではオール国公立は約750万円、高校から私立で約1060万円、オール私立で大学は私立理系の場合だと約2130万円となる。
例えば、芝浦工大の1年次は、学費その他で年間179万4880円(23年度)。4年間でトータル654万9520円となる。国から多子世帯への年間70万円の授業料補助があったとしても、400万円近くの持ち出しになる。
■【0~6歳の生活費】衣類や生活用品費などで約740万円
もちろん、子供にかかるのは学費ばかりではない。少し古いデータになるが、2009年の内閣府の子育て費用の調査結果がある。それによると、0歳児の「衣類・服飾雑貨費」(寝間着や靴)などの年間支出は8万8513円。「食費」が11万1126円、「生活用品費」(おむつやおもちゃ)が22万2491円、「医療費」(予防接種やその交通費)は1万2608円、「保育費」(入園準備費や保育料)が5万1453円。
そのほか、「学校外教育費」(ドリル代や教材)8581円、「学校外活動費」(塾や用具代)2394円、「お祝い行事関係費」(内祝いや宮参り)15万9354円、「子どものための預貯金・保険」22万1193円、「レジャー・旅行費」5万3375円となっている。さすがに「子どもの携帯電話料金」と「おこづかい」はほぼ0円だが、1年間で計93万1246円かかる。
同様に1歳児は年間87万8040円、2歳児は94万2715円、3歳児は104万577円、4歳児が119万7116円、5歳児は115万9523円、6歳児が121万5243円となり、小学校入学までにすでに約740万円かかってしまう。
食費やレジャー費用はケチろうと思えばケチることもできるが、多くの親はできれば子供にひもじい思いはさせたくないと頑張るはず。子供がいることで軽自動車からミニバンに乗り換えたり、他の乗客の迷惑にならないよう新幹線の指定席(子供料金)を取れば余計にお金がかかる。19年から保育の無償化が始まってはいるが、金額に上限があるので気を付けたい。
■【小学生】食費やレジャー費が増えて約700万円
小学校に上がると、「食費」はぐっと高くなる。1年生から6年生までの平均はおやつ代も含めて年間27万8294円、「レジャー・旅行費」も16万7044円へと大幅アップ。
そのほかは「預貯金・保険」16万3037円、「学校外教育費」10万6089円、「学校教育費」10万5242円、「学校外活動費」9万4985円が大きい。
また、「生活用品費」8万3419円、「衣類・服飾雑貨費」6万8970円、「お祝い行事関係費」3万1974円、「医療費」2万1791円、「保育費」1万9268円、「おこづかい」9605円、「携帯電話料金」3823円がかかり、年間平均で115万3541円。6年間のトータルで約700万円だ。