料理芸人クック井上。が推奨 これが東京都の人気「町洋食」10軒だ!
②ぐりるスズコウ(大田区蒲田)
次に訪れたのはJR蒲田駅から徒歩2分のこの店だ。注文は、「250グラムの特大生姜焼き(2300円)の一択です」。
なるほど、肉の厚さは2センチくらいありそうだ。肉に焼き目をつけてオーブンで12分ほど火を入れるという。
「この生姜焼きは、スズコウでしか食べられません。この厚さでこの軽やかさ。女性もペロリといけちゃいます。ロースの新たな魅力を感じます。おまけに生の生姜が混ざったしょうゆタレがご飯泥棒です。タレが染み込んだポテトもカリフワジュワーでうまい! 元気が出ます!」
何度訪れてもほかのメニューを頼めず、いつもこの特大生姜焼きを頼む。面が広くて分厚いロースは、豚一頭から何枚も取れるものではない。仕入れ先との関係が不可欠だ。そんな仕入れ先があるのも、老舗ならではだろう。
同店の創業は、最初の東京五輪が開かれた1964年。壁に飾られている東京の地図は、当時の雑誌付録。上野や銀座の精養軒で修業した創業者の鈴木康平氏の名前が由来だという。父から店を引き継いだ2代目は九重部屋の元力士。チキンライスやスパゲティ、カレーライスなどはやめ、ロースを主力メニューに絞ったそうだ。
ニッポンの洋食史を飾る2軒に、このほか8軒のそれぞれのイチオシメニューは?
③ジャポネ(中央区銀座西)
「茹で置きスパゲティを炒めた味がたまりません! ロメスパの人気店です」
ロメスパとは路面にあるスパゲティ店のこと。立ち食いそばのようなスタイルで料理を提供する。
「イチオシはシソ風味のジャリコ。ナポリタンやカレー味のインディアンも激ウマ! 有楽町サラリーマンのランチ人気ナンバーワンかもしれません」