LINE電話越しに玩具のW使い&疑似SEXでエクスタシー、アラフォー内縁妻から脱却は… #6

公開日: 更新日:
コクハク

これまでのあらすじ

【アラフォー内縁妻 腹黒“略奪愛”2カ年計画】

 異業種交流会での出会いをきっかけに、妻子ある男性と恋に落ちた千鶴さん(仮名・35歳化粧品会社を経てイベント会社/独身)。「内縁の妻」歴2年となる彼女の狙いは、ずばり略奪婚だ。

 お相手の男性・正樹さん(仮名・39歳会社経営/妻子アリ)は、「妻とは仮面夫婦だけれど、4歳の息子の将来のためにも、小学校受験が終わるまでの2年間待って欲しい」と告げ、その誠意を示してくれた。

 彼の愛情を信じ、千鶴さんは2年間待つことを決意。中野のマンションで不倫生活を続ける千鶴さんは、仕事をこなす傍ら、ベッドテクニックも上達させようとAVを見て研究。彼を快楽へと導く努力を怠らなかった。

 しかし、1年が過ぎたころ、事態は急転。東北に住む千鶴さんの両親に不倫がバレたのだ。どうやら父が興信所を使ったようだ。

 酒乱で、母へのDVが絶えなかった父は、不倫に走った一人娘をののしり、正樹さんのことも罵倒。千鶴さんは「実家には絶対に帰らない」と決めていたものの、母が心労で入院。正樹さんのすすめもあって、千鶴さんは会社を休職し実家に戻る。

 離ればなれになった2人は、逢えない寂しさを埋めるようにLINE電話を使い、リモートオナニーで愛を深め合う。

 とりわけ千鶴さんは、『体でも繋ぎとめておかなくては』という女の焦りから、両親に内緒でアダルトグッズを入手。リモートオナニーはさらにエスカレートして――。

 千鶴さんの略奪婚は成功するのか? 待望の最終話!

 前回までの話はコチラ→第1話第2話第3話第4話第5話

リモートオナニーで「オスの本能」を刺激

――アダルトグッズを購入して、正樹さんとのリモートオナニーはさらにエスカレートしていった。その後をお聞かせください。

「彼と逢えない日々が続き、私は心も体も飢えていました。それに、万が一、欲求不満になった正樹さんが奥さまとヨリを戻さないか、もしくは私以外の別な不倫相手を探さないか、とにかく不安で…。だから『オスの本能』を刺激しなくては…と思いました。

 そのような経緯で、ピンクローターとシリコン製のディルドーを買ったんです。ピンクローターはモーター音が響いても、両親の部屋までは聞こえない音量ですし、クリトリスに当てると5分ほどでイッてしまう…。

 ディルドーはまさに『本物そっくりのペニス』。胴部に浮き立つ血管やカリの張り具合も生々しい逸品です。これをしゃぶってフェラ顔を見せつけたり、ヴァギナに出し入れするところを、カメラを通して披露しました。

 その夜も裸になってベッドに横たわり、彼とのリモートオナニーをしていたんです。

スマホで彼に指示されて

――千鶴…ローターで、乳房を自分で嬲(なぶ)ってごらん。

 彼の目がスマホごしにギラつくのが分かりました。私はヴィヴィーン…と振動するローターを乳房に当て、乳輪に沿って丸くなぞったんです。

――ああ…いい…。正樹さんに見られてると思うと、すごく感じる。

――乳首がビンビンだね…当ててごらん。

 彼の指示で、硬く尖った乳首に当てると、

――はあああっ!

 私は体をビクつかせました。乳首がさらに硬くなり、ヴァギナからじんわりと熱い蜜液が吹きこぼれるのが分かって…。

――千鶴はいやらしい女だな…普段は清楚なのに、ベッドでは淫らになる。愛してるよ。

――私も正樹さんを愛してる…。

――千鶴の淫らな姿を見ながら、僕もしごいてるよ。すごく勃起してる。

――見たいわ…。

ディルドーで疑似フェラチオ

 私は唾液をまぶしたローターで左右の乳房を弄りながら、彼のペニスを見たいと告げたんです。

――ほら、見てごらん。

 カメラが移動し、彼の股間が映し出されました。画面には、急角度でそそり立つ赤銅色のペニスが大写しになったんです。

――すごい…早くおしゃぶりしたい…。

――僕も千鶴のアソコを舐めたい。たっぷり蜜を味わいたいよ。

 ヴィヴィーン、ヴィヴィーンというモーター音に重なってセクシーな会話が続き、さらに私の体は欲情に包まれました。

――正樹さん、見てて。

 私はベッドサイドのテーブルにスマホを立てて画角を合わせると、空いている手でシリコン製のペニスをつかみ、口元へと近づけました。

 カメラを意識して、ネロネロと疑似ペニスを舐めまわし、フェラチオする様子も見せつけたんです。

――おお…千鶴自ら、フェラ顔も見せてくれるなんて…。

あえて卑猥な言葉を告げて

 その言葉に気を良くしながら、さらにフェラチオはエスカレート。カメラを見つめながら裏スジやカリを舐めまわし、小刻みに舌を躍らせたんです。

――…たまらないよ。ズッポリ咥えてごらん。

 私はローターで乳首を弄りながら、ひと思いにペニスを頬張ったんです。淡いゴムの風味と、やや硬めのシリコンの感触が口いっぱいに広がりました。

――正樹さんの、おチ×ポ…美味ひい…。

 あえて卑猥な言葉を告げ、陶酔しきったように、ペニスを吸い立てました。体温を持たない疑似ペニスですが、彼に見られていると思うと、体が火照り、唇をめくらせながら夢中でしゃぶり立ててしまって…。

 斜めに頬張ったペニスで内頬を圧すと、頬がポッコリと亀頭の形に膨らむ姿は、自分で見てもエロティックで、さらに興奮してしまったんです。

 散々、フェラ顔を見せると、

――千鶴…ピンクローターをアソコに移動させて。

 彼が興奮した声で命じてきたんです。

――はい…。

スマホに向かって開脚

 言われるまま、ペニスを頬張りながらローターをゆっくりと下方へとすべらせていきます。わき腹を通り、興奮で逆立つ陰毛を掻き分けてワレメに届かせました。

――千鶴、この角度じゃ見えにくいから、スマホに向かって股を開いてくれないかな。

――ン…恥ずかひい…。

 疑似ペニスをしゃぶったまま、私は顔をしかめました。いえ、あえて困惑して見せたんです。

――見たいんだ。お願いだよ。

 私が恥じらう姿に彼は、さらに興奮を覚えたようです。

――頼む…見せてくれ。

 その口調に、差し迫ったものを感じました。

――…分かったわ。

 私は体勢を変え、カメラに向かって脚を広げたんです。

私のオナニー姿を見て、興奮してくれている

――ああ…見えるよ。可愛いビラビラが充血して、血を吸ったヒルのように膨らんでる。ローターを好きに動かして、オナニーしてごらん。

――ンン…ッ。

 私はディルドーを口に咥え込み、ローターを持っていない左手を下腹に移動させたんです。左手で肉ビラをこじ開け、真っ赤な粘膜を見せつけると、右手で持ったローターでヴァギナ周りを弄り始めました。

――ヴィヴィーン、ヴィヴィーン!

 振動レベルを上げると、モーター音がいっそう大きく響きました。

――くううっ!

 私の体がガクガクと痙攣してしまって…。意図せずクリトリスに玩具が当たり、凄まじい刺激に襲われたんです。それをきっかけに、私のオナニーに拍車がかかりました。

 愛液をたっぷりつけて左右の濡れ溝をなぞったのち、中心のワレメにも這わせていきます。

(正樹さんに見られてる…。彼が私のオナニー姿を見て、興奮してくれている)

 そう思うと、さらにハレンチで大胆な行為にエスカレートしてしまい、やがて、振動するローターを一気にワレメにねじ込んだんです。

お互いのオナニー姿を見せ合って

――くううっ、はううっ!!

 私の体がもんどりうちました。長時間の振動のせいか、ローター自体も熱を持ち、濡れた粘膜に壮絶な刺激をもたらしてきたんです。

――千鶴…いやらしいよ…僕もオナニーしてるから。

 彼もスマホを立てて固定し、ペニスをしごく様子を見せつけてきます。

――はああっ…正樹さん!

 私は夢中でローターを出し入れしました。愛液まみれの玩具はぬるぬると粘膜にのみ込まれ、引き抜くと粘っこい光を放って顔を覗かせるのです。

 室内は甘酸っぱい性臭が漂い、さらに淫らな気分になってしまって…。次の瞬間、自分でも分からないうちに、口に咥えていた疑似ペニスをつかみ、ワレメにあてがっていたんです。

――正樹さん、これ…入れていい? 

 私は唾液で温められたディルドーをワレメに押し付けました。

――いいよ。自由にオナニーしてみて。千鶴の感じる姿が見たい。

――ええ…。

 私は振動するローターのスイッチを切ってベッドに置き、愛液と唾液にぬめる疑似ペニスを数回、ワレメに往復させました。

 彼の視線を十分意識して、ゆっくりとペニスを押し入れると、潤沢な蜜に勢いづいた玩具が、

 ニチャ…ジュブブブッ!

 ゆっくりと私の粘膜を割り裂いていったんです。

今、入ってるのは、僕だ

――ああっ…正樹さん…入っちゃった…。

 私が内ももを震わせると、

――見えるよ…全部見える…。今、千鶴の中に入ってるのは、僕だ。

 その声に、私の体は火照りを増していきました。脳裏には、彼に貫かれている自分が描かれています。凶暴に反りかえった肉の拳(こぶし)を叩きこまれ、ヨガリ狂っている自分が見えた気がして。

――ああっ…もっと欲しい…私を狂わせて!

 私は疑似ペニスを出し入れしながら、叫びました。

――千鶴を狂わせてやる。もっと激しくペニスをぶち込んでやる!

 彼の声に合わせ、私は握ったペニスの抜き差しの速度を上げたんです。グチャッ…ジュブブッと、はしたない音が響き渡り、快楽が私の体の奥を痺れさせました。

――いいっ…正樹さん、いいのっ!

 女の体は貪欲です。私は疑似ペニスの抜き差しをしながら、ベッドにあるローターを手に取り、スイッチを入れました。

 ヴィヴィーン、ヴィヴィーン!

 激しいモーター音にさらに高揚したのは言うまでもありません。

オナニーを超えて完全なセックスに

――正樹さん…見てて、私のいやらしい姿を目に焼き付けて。

 言うなり、私はローターの先端をクリトリスに押し当てたんです。

――ひいっ…くうぅ!

 ペニスを膣奥まで食らい込んだまま、私は激しく身を揺さぶりました。体を痙攣させながらも、執拗にクリトリスに振動するローターを押しつけて、自慰に耽ったんです。

――千鶴、すごくエロティックだよ…ちゃんと見てるよ。

 スマホから、正樹さんの声が聞こえてきます。あまりの興奮と甘美な苦しさにギュッと目をつむりそうになりましたが、彼の姿が見たかった。

――正樹さん……好きよ。誰よりも好き。

 私はクリトリスをつぶさんばかりに圧をかけ、加えて疑似ペニスの角度を変えながら、膣肉をえぐり立てました。膣ヒダが男根に吸いつき、ちぎれるほど締めつけていくのが分かりました。

(今、私は正樹さんと繋がっている。いやらしく性器をこすりつけ、絶頂に向かっている)

 そう思うと、さらに抜き差しは加速し、クリトリスへの圧も激しさを増していきます。

 もうこれはオナニーではありません。完全なセックスとして、急速にエクスタシーへと昇り詰めていったんです。

――も…もう、イキそう!

 私は叫びました。

――僕もだ…ああ、出る…千鶴の中に出すぞ!

――来て…私の中に吐き出して! ああーー、はあああーーー!

 落ちかかるまぶたを必死にこらえ、ひときわ激しくペニスを叩き込んだ刹那、壊れた人形のように私の体がガクガクと震えあがりました。

 こうして、私たちはほぼ同時に、エクスタシーを迎えたんです」

不安が襲ってくる

――聞いていてドキドキしっぱなしでした。続けてください。

「このようなプレイは週に2、3度続いたでしょうか。疑似セックスの時はこの上なく幸せで、彼に愛されている実感はありましたが、LINE通話を切ると、すぐさま不安が襲ってくるんです。本当に離婚してくれるの? という不安です。

 奥さまとは離婚の話はついているとのことですが、直前になって、息子さんへの愛情に傾いてしまったら…。そんな恐怖と常に背中合わせだったんです。

 彼のことをひたすら待つ苦しい時間が過ぎました。略奪婚を目論んだ際、決して自分から『離婚に向かって順調にいってるの?』と聞かないと決めたので、自分から彼をせっつくようなマネは一切しません。

 人間、せっつかれては反発心が湧いてきますからね。そして、決して奥さまの悪口を言わないことも、ルールに入れました。

 ひたすら『正樹さんを信じてる』『今日もLINE通話の時間をとってくれてありがとう』『お仕事頑張って』とポジティブな言葉を伝えました。

 東北の実家では、母の看病という名目ですから、さほど奇異な目では見られなかったことも救われました。父とは相変わらずぎこちない関係ですが、以前の電話で、私が父に対してのこれまでの不満と怒りをぶちまけたことで、少しだけ反省したようで…(笑)。

ついに離婚が成立

 約束の2年まで、あと2カ月という時、彼から連絡が入ったんです。

――無事、離婚が成立した。千鶴のご両親に挨拶がしたい。

 この報告を聞いた時、私はスマホを握りしめて、その場に崩れ落ちてしまいました。嬉し涙がこみ上げて、どのように返答したか覚えていません。

 それからは、大忙しです。仏頂面の父に正樹さんは頭を下げて、

――千鶴さんと結婚させてください。

 と言ってくれて…。そんな正樹さんに父は『財産目当てじゃないだろうな』とか『因果応報という言葉がある。不倫で結ばれた夫婦は、同じ目に遭って別れる可能性がある』など、失礼極まりない言葉を浴びせかけましたが、正樹さんは、

――財産目当てなど一切ありません。

――不倫で結ばれても、僕は一生、千鶴さんを大切にします。

 とキッパリ告げ、何とか結婚を認めてもらったんです。北陸に住む正樹さんのご両親にも挨拶をして、結婚式は無し。婚姻届けは、大安の日に区役所に届けました。

 私が休職していたイベンド会社は辞め、現在は専業主婦に徹しています。内縁の妻だった2年は不安でいっぱいでしたが、振り返ってみると、彼を必要以上に追い詰めなかったり、奥さまの悪口を言わなかったり、セックスを含めて『彼に居心地よく過ごしてもらう』というささやかな積み重ねが、略奪婚の成功に繋がったんじゃないかと思えます。

 略奪婚というよりも、『純粋に不倫愛を貫いた』ともいえるでしょうか」

 千鶴さんは幸せそうに微笑んだ。

 今は妊活に向けて、体調管理をしているそうだ。今回の取材を通して、不倫から略奪婚に至る確率はどのくらいなのかと、ふと考えた。2年ならば短い期間だろうが、千鶴さんが味わった苦しみや不安は想像を絶する。

 そう遠くないうちに、家族3人で笑い合うことを願って、筆者は千鶴さんを見送った。

(了)

(蒼井凜花/作家・コラムニスト)

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