巨人が熱視線の県岐阜商・高橋 原監督だけが無関心の理由
■原監督が欲しいのは「エース級左腕」
中でも以前から熱視線を送っているのが巨人だ。
視察した原沢GMも「2巡目に残っていることはない」と評価。年明けのスカウト会議では、この高橋と今永(駒大)、上原(明大)ら6人を1位候補にリストアップした。山下スカウト部長はこの時、「高橋の長所? これというより全部いいと聞いている。いずれ特Aになるかもしれない」と話していた。
「松井秀喜以来、巨人はスターがいない」といわれて久しい。球団内には「甲子園のスター選手を指名するべき」という声が根強くある。球団関係者は「プロ入り後に爆発的な人気を得るには、甲子園のヒーローという知名度が、人気の下地として大きく影響する」と指摘する。
巨人はダルビッシュ(レンジャーズ)や田中(ヤンキース)、最近では大谷や藤浪(阪神)といった甲子園を沸かせた選手、特に投手の1位指名をことごとく回避してきた。毎年、日本一を厳命される巨人のドラフト1位は大学生や社会人などの「即戦力」に偏りがちだった。今年は球団もスカウトもゾッコンの高橋の1位指名で間違いないと思ったら、これに待ったをかけそうな人物がいるという。今季で2年契約が切れる通算12年目の原監督(56)である。