松山英樹の背中痛に「スイングのテンポが問題」と原因指摘
【コラム/菅野徳雄「日本のゴルフを斬る」】
松山英樹の背中は大丈夫なんだろうか。先週の世界ゴルフ選手権シリーズ、HSBCチャンピオンズ第3ラウンドで松山は背中を痛めて途中棄権した。
その前週の最終ラウンド17番ではコース内にあった穴に足をとられて右足首を捻挫している。
背中の痛みも右側だという。松山は2年前にも米ツアーで背中の痛みを訴えてスタート前に棄権したことがあり、その後、左手親指を痛めたこともある。
世界のアスリートゴルファーは体をぜんまいのように強くねじり上げてスイングするので、体にかかる負担は想像をはるかに超えるといわれている。まだパーシモンヘッドだった時代、アメリカでは弓なりに体を反って振り抜く逆C字のスイングが主流だった。
しかし、パワーのあるアメリカの選手でも体をタテにひねるスイングは腰や背中を痛めるということで、体を横にひねるレベルスイングに変わっていった。
今は昔のような逆C字のスイングはほとんど見られなくなり、下半身をあまり左にスライドしないでレベルターンし、フィニッシュで左サイドが真っすぐになるI字のスイングが主流になっている。それでもクラブヘッドがパーシモンからメタル、そしてチタンと変わり、シャフトとボールも進化し続けていることから、平均飛距離が300ヤード台の選手は米ツアーには今や26人もいる。