女王・鈴木愛はグリーン回り警戒 入念にアプローチ練習
【Tポイントレディス】
初日は午前中に最大瞬間風速18メートルの突風が吹いてグリーン上のボールが動いてしまい、天候不良のため中止。大会は36ホールに短縮されることになった。
会場はアップダウンがきつく、そのうえグリーンも大きなアンジュレーションがあって厄介だ。
昨年の賞金女王・鈴木愛(23)が「ボギーを覚悟しなければいけないコース」と言ったのも、落としどころによってはグリーンからボールがこぼれてしまうからだ。
この時季は芝がまだ生えそろわず、会場のグリーン回りは水はけが悪いためライも悪く、アプローチが厳しい。
風のやんだ午後になると、鈴木はユーティリティー(UT)クラブで、グリーン回りからのアプローチ練習に汗を流した。
クラブデザイナー・高橋治氏が「UTでのアプローチは賢い選択」とこう解説する。
「芝が生えそろっていないと、ベアグラウンドからボールを打つのと同じです。例えばアプローチでピンまで15ヤードぐらいの中途半端な距離では、自信を持ってウエッジを振ることができないためチャックリのミスが出やすい。その点、UTならソールが広く、ベアグラウンド状態でもソールが滑ってくれるためチャックリのミスは出にくい。ロフトもあってグリーン回りにあるスプリンクラーを飛び越し球足も強い。
パターの要領で振ることができ、プロにもプレッシャーが少ない。メリットが大きいのです」
グリーン手前にオンすると、30ヤード近く転げ落ちてしまうホールもある。今週はアプローチのデキが成績を大きく左右するはずだ。