来春独立の報道も…稀勢の里が直面する弟子集めのイバラ道
元横綱の「政治力」はいかほどのものか。
16日に引退会見を行った元横綱稀勢の里こと荒磯親方(32)。昨17日は着物姿で国技館を訪れ、八角理事長(元横綱北勝海)はじめ、協会幹部らに挨拶回りを行った。
引退したばかりとあって、「実感がまだわかない」と苦笑いの稀勢の里。それでも、「新しいスタート。一歩一歩、進んでいきたい」と、親方としての意気込みを語った。
当面は田子ノ浦部屋の部屋付き親方として後進の指導に当たるが、早い段階での独立も考えているという。17日発売のスポーツ報知も、「来春にも独立」と報じた。
本紙が報じたように、太いタニマチを抱えているため、金銭面の心配はないだろう。気がかりなのは「人脈」だ。独立するには、弟子が最低1人は必要。現在、稀勢の里には内弟子がおらず、本気で来春独立を考えているならば、早急に弟子を確保しなければならない。
弟子集めについて、ある親方が言う。
「横綱だから、黙っていても入門志願者には困らないだろうと考えたら大間違い。少子化に加えて、相撲の競技人口も減っていますからね。しかも、我が子を預ける親や指導者にすれば、新設の部屋よりも、実績があって、運営がしっかりしている部屋に入れたいと考えるもの。だからこそ、親方はさまざまな人脈を駆使して、日本各地から有望な力士を探し出し、説得しなければならない。ただ太っている子を勧誘するなら簡単だが、それでは強い力士はつくれない。素質のある子を入門させたければ、人脈は必要不可欠です」