“幻の選考会”の可能性…陸連は全種目の内定者を決めるべき
悲劇を繰り返してはいけない。
日本陸連は先月28日、10月に新潟市で開催される日本選手権に観客を受け入れることを決めたが、ここでは東京五輪の代表は決まらない。
すでに代表に内定している種目は、男女マラソン(各3人)、競歩男子20キロ(3人)、同男子50キロ(2人)、同女子20キロ(2人)。男女長距離3種目(3000メートル障害、5000メートル、1万メートル)は、12月4日の日本選手権優勝者が、参加標準記録突破を条件に代表に内定する。
問題は日本選手権で行われる100メートルや400メートル、やり投げや走り幅跳びなどの、トラック&フィールドだ。すでに参加標準記録を突破している者は男女とも複数いるが、陸連は来年6月下旬の日本選手権(大阪)をトラック&フィールドの主要選考会にする方針だからだ。
しかし、1年延期になった東京五輪は、世界のコロナ情勢を見る限り、来年の開催もどうなるかわからない。政府内でも悲観的な声が少なくないという。組織委員会は来年3月ごろに開催可否の判断をするそうだが、ある陸連OBがこう言う。