セのDH導入が加速か…榊原コミッショナーついに言及、名球会会員も《野球の醍醐味が薄れる論》キッパリ否定
反対していた阪神・岡田監督は昨季限りで退任
パはこれまで、野茂英雄(近鉄、ドジャースなど)を筆頭に、メジャーでも活躍する投手を多く輩出。投手は投球に専念でき、代打、代走による交代機会がなく、より多くのイニング数を投げることができる。攻撃参加による疲労、故障のリスクも少ない。
ドラフトの指名選手もセよりパの方が素材重視の傾向がある。近年では山本由伸(ドジャース=オリックス16年ドラフト4位)や千賀滉大(メッツ=ソフトバンク10年育成ドラフト4位)がその代表例だ。
野手も守備力をある程度は度外視して指名できる。23年WBCに出場した大谷翔平(日本ハム、ドジャースなど)ら侍ジャパンメンバーは30人中16人がパの在籍、出身だった。
名球会会員でロッテ、西武OBの山崎裕之氏はこう言う。
「ファンの意見が何より大事であり、セのように投手が打席に立つ面白さはある。私はパでプレーしていたことを差し引いても、DHがあって打撃優先の野球にも面白さは備わっていると思う。監督会議では阪神の岡田監督が反対していたものの、昨季限りで退任しましたしね。プロ野球は良くも悪くもメジャーに右に倣えのところはある。セもDH導入の流れになりつつあるのではないか」
DeNAとソフトバンクによる昨年の日本シリーズ第1戦では、ソフトバンク先発の有原が2点適時打を放ったが、投手が打席に立つシーンはあと何年見られるのか……。