大腿骨頭壊死リスク4.4倍 毎日お酒を飲む人は歩けなくなる!?
ほぼ壊死していれば、体をちょっと動かすだけでも痛みが走り、歩けない。そこで、股関節を人工のものに取り換える人工関節置換術を行う。
「ただし、患者の多くは30~50代と若いので、人工関節がどれくらいもつかという疑問もあります。そのため、関節近くの骨を切り、体重がかかる場所を調整したりする大腿骨頭回転骨切り術を行うこともあります」
壊死部分が少なければ、治療は特に行わず、経過観察になる。
「この場合、症状は<痛い>というより<重苦しい><違和感>といった程度です。痛みや歩行困難の症状が出てきたら手術を検討します。また、健康な人に比べて変形性股関節症をこの先起こすリスクが高くなるので、それもチェックします」
大腿骨頭壊死を予防する方法はただひとつ。「毎日飲酒」はやめ、休肝日を設けることだ。今日から始めるか。
<成人喘息の人も要注意>
膠原(こうげん)病やリウマチの治療に使うステロイドも、アルコールと並ぶ大腿骨頭壊死の危険因子だ。1日16.7ミリグラム以上の使用を1回でも経験すると、発症リスクは28.6倍と高くなる。成人喘息(ぜんそく)や突発性難聴の治療でもステロイドが使われる。これらの病気で、大腿骨頭壊死を発症する人が近年増えているという。