従来法では悪化一途 排尿困難「尿道狭窄症」の画期的治療法

公開日: 更新日:

 内尿道切開や尿道ステントでも、尿道狭窄症が治ることはほとんどない。

「むしろブジーも尿道ステント留置も内尿道切開も、狭窄してダメージを受けた尿道を無理に広げ、さらにダメージを与えるので、治療を受けるごとに尿道狭窄症をひどくしていくのです」

 ホースの詰まりをよくしようと棒を出し入れすると、その都度ホースの内側に傷がつくものだ。人間の体は再生能力があるので、ついた傷は修復に向かうが、瘢痕として残る。それによって、尿道の内側が一層狭くなるのだ。

「だから、現在の一般的な治療を受けている人はすぐにやめたほうがいい。最初の狭窄をもっとひどくしてしまうからです」

 堀口医師が行う尿道狭窄症の治療は、「尿道形成術」だ。やり方は大きく2つで、狭窄の場所と原因で使い分ける。

 ひとつは、狭窄部分を切除して糸で縫いなおす方法(尿道狭窄部切除・尿道端々吻合術)。

 もうひとつは、体のどこかから尿道の代用組織を採取して尿道を形成する方法(代用組織利用尿道形成術)。堀口医師の場合、代用組織は頬の粘膜を使うことが多い。頬の粘膜は尿道の粘膜と性質が似ており、尿道との相性が良い。頬の内側の粘膜を採取し、狭窄部分に縫い合わせて尿道の内腔を広げる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動