著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

NYで注目 手書き処方箋「デジタル化」でヘロイン死減少も

公開日: 更新日:

 3月27日以降、ニューヨークの処方箋に大きな変化が見られます。手書きの処方箋が廃止され、すべてがデジタル化されたのです。この変更により、アメリカ人の健康を脅かしている「処方薬依存症」がなくなるかもしれません。

 処方薬依存症の“処方薬”とは、「オキシコドン」「ヒドロコドン」などのオピオイド系の薬です。アヘンに含まれる成分から合成される半合成麻薬で、強い鎮痛作用があり、手術後の鎮痛用などに処方されます。

 しかし、この薬からへロイン依存症になったり、過量摂取で亡くなる例が後を絶たないのです。

 ニューヨーク州でのオピオイド系鎮痛剤による死亡数は、2013年の1年間で約1200件。2004年以降、4倍の数字になっています。

 原因のひとつが「処方箋」そのものと考えられています。手書きの処方箋なら、簡単に書き直したり捏造したりできるからです。処方箋の管理を厳しくすることは、その取り締まりの大きな第一歩と考えられています。

 処方箋がデジタル化されると、指定された薬局でしか薬を受け取ることができなくなります。そのためデジタル化に反対する人もいますが、「処方箋が出た段階で薬局に通知され、待ち時間が大幅に短くなる」とも伝えられていて、その効果が期待されています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」