元横綱・芝田山康さん(53) 睡眠時無呼吸症候群
睡眠時に10秒以上の呼吸停止が何度もあるということは、体にも脳にも酸素が十分に行き届かないということ。脳は酸素がないと眠れないんだそうです。脳は起きているのに体は寝ている状態で起こりやすいのが金縛り。おかげで何回も遭いました(笑い)。
治療には「CPAP(シーパップ)」という機器を使いました。鼻に付ける酸素マスクのようなもので、鼻から空気を送り込むことで気道に圧をかけ、呼吸を確保するんです。これを使ったのも日本では先駆けだったと思いますし、角界では私が間違いなくCPAPの第一人者です。今でもずっと使っていますよ。うちの部屋の弟子も4~5人は使っています。
現在は保険が適用されますが、CPAPは当時、全額自己負担。機内持ち込み用トランクくらいの大きさで1台30万円もするものを2台も買い替えて使っていました。ところが、CPAPを使い始めたら脂肪が落ちてきたんです。病気を治すために、痩せるのは必要なことです。でも、師匠からは「体が萎んできてるぞ。変なものは使うな!」と叱られました。実は、酸素が脂肪を燃焼するのだそうです。