著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

20万人が働き盛りでがんを発症 子供への告知はどうする

公開日: 更新日:

 がんは、細胞の老化という一面があります。そこに晩婚化が重なり、子育て世代のがん患者が増加。新規発症者のうち毎年20万人は働き盛りで、18歳未満の子供を持つ人は6万人近い。そこで、問題が生じます。子供への告知です。

 昨年、小林麻央さん(34)の乳がんを公表した市川海老蔵さん(39)は、こう語っていました。公表の決め手は「できる限り、子供の生活を日常化するため」と。病気を隠すことで、2人の子供が大変な思いをしていたことがうかがえます。

 3歳の息子には、「(入院中のママは)ちょっと元気なくて、病院で元気になるようにやってるから待っててね」と説明したといいます。5歳の娘は、母の病気を少し理解していたそうです。

 子供が小さいと、告知をためらうかもしれませんが、がんと診断されたらなるべく早いうちにきちんと伝えるのが基本。「きちんと」とは、子供の年齢に合わせて分かる言葉で、という意味。

 その後、海老蔵さんは自身のブログで、息子が母に「カンカンがまもってあげるからね」と語る姿に「グッときた」とつづっています。子供に病気を正確に伝えると、家族が一丸となり、子供は思いやりや忍耐を育むことができます。ある調査によると、8割が「子供に告知してよかった」と回答しています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

  2. 2

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い

  3. 3

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 4

    広末涼子容疑者は看護師に暴行で逮捕…心理学者・富田隆氏が分析する「奇行」のウラ

  5. 5

    パワハラ告発されたJ1町田は黒田剛監督もクラブも四方八方敵だらけ…新たな「告発」待ったなしか?

  1. 6

    矢沢永吉「大切なお知らせ」は引退か新たな挑戦か…浮上するミック・ジャガーとの“点と線” 

  2. 7

    中日井上監督を悩ます「25歳の代打屋」ブライト健太の起用法…「スタメンでは使いにくい」の指摘も

  3. 8

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 9

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  5. 10

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは