「頭皮が硬いとハゲる」は本当なのか?

公開日: 更新日:

 頭皮を両手でつかんで、前後左右に動かしてみる。硬く突っ張って、あまり動かないようなら「ハゲる」と言われるが本当なのか。「心斎橋いぬい皮フ科」(大阪府)の乾重樹院長が言う。

「昔からよく言われますが、科学的根拠はありません。男性の頭皮は女性より硬いので、それからの類推で言われているのではないでしょうか。頭皮が硬いと“血行が悪い”という説がありますが、そもそも頭皮は血流が豊富です。頭皮の硬さと血行は関係ありません」

 男性型脱毛症(AGA)が起こるメカニズムは、すでに解明されている。主な原因は、男性ホルモンのテストステロンが「5α-リダクターゼ(5αR)」という還元酵素によって変換されてできる「ジヒドロテストステロン」という強力な男性ホルモン。この物質が前頭部や頭頂部に作られると、毛細血管から栄養分を取り込んでいる毛乳頭が萎縮し、毛を作る毛母細胞の成長が抑制される。そのため髪の毛が成長する前に抜けてしまい、細く短い毛が多くなる症状が進行する。

「5αRが頭部のどの部分に分布するかによって、脱毛のパターン(型)に関係してきます。また、変換されたジヒドロテストステロンが毛乳頭に強く作用するかどうかは、その人が持つ男性ホルモンに対する感受性によって違います。どちらも遺伝的素因が影響します」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…