40~60代から運動を始めても心臓病は予防できる
皆さんは運動をしていますか? デスクワークをされている40代、50代の方にお聞きすると、その比率はかなり低いものになりそうです。“健康に良いのは分かっているけれど時間がなくて”というような方も多いのではないでしょうか。
運動は健康維持や生活習慣病の予防のために、有効であることに間違いはありませんが、たとえば心臓を健康に保つために、50歳から運動を始めても効果があるのでしょうか?
今年の循環器医学の専門誌に、興味深い研究結果が報告されていました。
年齢に伴って心臓の働きが低下する心不全では、拡張能という、心臓を膨らませる力が低下して、心臓の壁が硬くなるという変化が最初に起こります。
40代から60代の日頃運動をしていない人に、週に何回かの比較的ハードな運動を指導したところ、2年後には心臓の拡張能が改善するという変化が認められました。もちろん運動をしなかった人ではそうした変化はありませんでした。
普段運動をしたことのない人が急にする運動は、かえって病気やケガのもとになることもありますから、専門家の指導の下に行う必要がありますが、中年以降から運動を始めても、心臓病の予防という意味では決して遅すぎるということはないようです。
皆さんも健康のために、無理のない運動習慣を身につけるようにして下さい。