がん難民コーディネーターに聞く うろたえないための知識
2人に1人が、がんになるという時代。がん難民コーディネーターの藤野邦夫氏に「うろたえないがん治療」のための知識を聞いた。
藤野氏は、まさに「うろたえないガン治療」がタイトルの本を2011年に出版。先日、同内容を漫画を用いて構成し、がん医療の最前線を加えた新刊を出版した。
7年経ち、改めて出したのはなぜか? それは、世界中でがん治療が大きな変動を迎えているからだ。免疫チェックポイント阻害剤など画期的な効果の新薬や治療法が続々登場し、4期でも助かる時代になってきた。
「一方で、納得できる治療を受けられていない“がん難民”は減っていない。がんで死なないためにすべき対策は不変ですが、それを知らない人が多いのです」
強調するのは、「がんの治療では最初の治療法が全てを決定する」ということだ。最初の治療に失敗すると、やり直しはほとんどきかない。
「がんと宣告されたら、治療法を医師任せにしてはいけない。『体に何が起こっているか』『どんな治療法が実施されているか』『主治医の最初の判断に誤りがないか』『自分の病気に合った、もっと負担の少ない有効な治療法はないか』などを探らなければなりません」