オルソケラトロジー 睡眠中の装着で裸眼視力が1.0以上に
「近視進行抑制効果」にも注目
オルソ用レンズの管理の仕方は特別なことはなく、通常のハードコンタクトレンズと同じ。起こりうる合併症も同じで、使い方やレンズケアが悪いと、角膜炎や感染症、ドライアイなどの原因になる。
また、レンズを外している状態では、暗い場所で光がにじむ場合があるので、夜間の自動車などの運転は注意が必要になるという。
では、子供は何歳から使用が可能なのか。
「それも通常のコンタクトレンズと同じで、何歳からという決まりはなく、適応年齢は人によって異なります。最低でも自分でレンズの取り扱い、着脱、ケアができることが条件です。若い世代ほど角膜表面の新陳代謝がいいので、それだけ早く矯正効果が出る可能性があります」
近視矯正効果だけでなく、国内外の研究で「近視進行抑制効果」があることが注目されている。世界的な近視の低年齢化に伴い、韓国、台湾、シンガポールなどはハードコンタクトレンズ使用率の半数以上がオルソ用レンズで占められているという。
オルソは自由診療で、両眼のレンズ代を含めた費用は同院の場合で19万円(税込み)。その後は3カ月に1回の定期検査を受ける必要がある。
メガネやコンタクトレンズが煩わしい、レーシック手術は怖い、というなら試してみる価値がありそうだ。
▽1993年防衛医科大学校卒。防衛医科大学校病院、自衛隊中央病院などを経て、2001年南青山アイクリニック横浜院長、08年から現職。〈所属学会〉日本眼科学会、日本眼科手術学会、日本コンタクトレンズ学会など。