脳性麻痺の寺田ユースケさんが語る 挫折と感動そして挑戦

公開日: 更新日:

「この夫婦の息子なら、運動神経は抜群に違いない」

 ボクが生まれたときは、そう言われたそうです。そのくらい両親が共にスポーツ万能だから。でも、こんな病気を持っていたものだから、両親の落胆ぶりはすごかったみたいです。父親なんか日課の晩酌をやめちゃったくらい、ショックだったようですよ(笑い)。

「脳性麻痺」と診断されたのは2歳のとき。歩き始めたら、踵が浮いたまま内股でつま先を引きずるような歩き方をするので、母親が病院に連れて行き発覚しました。

 病名を詳しく言うと、「脳性麻痺による歩行困難な体幹機能障害」になります。脳から筋肉への神経伝達が正常にできず、ボクの場合は首から下が動かしづらい状態です。それでも両親がめちゃめちゃ懸命にリハビリをしてくれたおかげで、手の障害はほとんどありません。20歳まで車イスでもありませんでした。

 懸命なリハビリといっても幼児期は遊びの延長のような感じで、シールを貼ったり剥がしたりする遊びを思う存分できる部屋をつくってくれたり仮面ライダーのカードを家中に隠して、それを探し回る宝探しなどです。好きな遊びが自然と指先や歩行のリハビリになりました。そのうち、家の中にジャングルジムやトランポリンが置かれ、小学生になると遊びはもっぱら野外になりました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  2. 2

    清原果耶ついにスランプ脱出なるか? 坂口健太郎と“TBS火10”で再タッグ、「おかえりモネ」以来の共演に期待

  3. 3

    だから桑田真澄さんは伝説的な存在だった。PL学園の野球部員は授業中に寝るはずなのに…

  4. 4

    PL学園で僕が直面した壮絶すぎる「鉄の掟」…部屋では常に正座で笑顔も禁止、身も心も休まらず

  5. 5

    「ニュース7」畠山衣美アナに既婚者"略奪不倫"報道…NHKはなぜ不倫スキャンダルが多いのか

  1. 6

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 7

    フジ火9「人事の人見」は大ブーメラン?地上波単独初主演Travis Japan松田元太の“黒歴史”になる恐れ

  3. 8

    ドジャース大谷 今季中の投手復帰は「幻」の気配…ブルペン調整が遅々として進まない本当の理由

  4. 9

    打撃絶不調・坂本勇人を「魚雷バット」が救う? 恩師の巨人元打撃コーチが重症度、治療法を指摘

  5. 10

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した