元祖“ムキムキマン”対馬誠二さんはスキルス性胃がんを克服

公開日: 更新日:

■食が細くなり100キロ近くあった体重が80キロに

 私が個人的に思っているのは、日頃から体を鍛えていたことや、「紅豆杉」という健康食品を飲んだことが功を奏したのかもしれないということ。もちろん、あくまでも健康食品ですし、それが本当に効いたのかどうかは分かりませんよ。抗がん剤が私の体質に合っていただけかもしれません。でも、本当になんの副作用もなく過ごせたのは幸運でした。

 とはいえ、胃がなくなったので、食は細くなりました。100キロ近くあった体重は20キロ落ちて80キロになりました。食事は少量を1日5~6食、ゆっくりよく噛んで食べないといけません。特に麺類はツルツル食べてしまうので危ないんです。一度、胸に詰まって七転八倒しました。

 病気をするまでは、死ぬのが怖かったんですが、今は怖くなくなりました。決して投げやりじゃなく、自然にそんな心境になりましたね。ただ、一日一日を大事に生きなくちゃと思っています。

 ひとつ言えることは、がんを告知されたら、あんまりいろいろ考えない方がいいってこと。こうなるんじゃないか、ああなるんじゃないかと心配し過ぎると免疫力が落ちて、そっちのほうが体に悪いですからね。

 もう年齢も年齢ですし、先のことは分かりません。でも、とりあえず2020年の東京オリンピックは、この目で見られるんじゃないかなと思っています。 =聞き手・松永詠美子

▽つしま・せいじ 1944年、青森生まれ。高校卒業後に上京してボディービルを始める。77年、テレビ番組に古代ローマ戦士風の衣装をまとった「ムキムキマン」として出演し、ブレーク。森永製菓のCM中で踊った「エンゼル体操」が大ヒットした。その後、スナックや雀荘、ホストクラブなどを始めるも失敗。2002年には自己破産を経験している。現在は故郷の津軽で農場を経営し、「黒ニンニク」などを販売している。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  3. 3

    参院選で自民が目論む「石原伸晃外し」…東京選挙区の“目玉候補”に菊川怜、NPO女性代表の名前

  4. 4

    NiziU再始動の最大戦略は「ビジュ変」…大幅バージョンアップの“逆輸入”和製K-POPで韓国ブレークなるか?

  5. 5

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  1. 6

    サザン桑田佳祐の食道がん闘病秘話と今も語り継がれる「いとしのユウコ」伝説

  2. 7

    我が専大松戸の新1年生は「面白い素材」がゴロゴロ、チームの停滞ムードに光明が差した

  3. 8

    逆風フジテレビゆえ小泉今日子「続・続・最後から二番目の恋」に集まる期待…厳しい船出か、3度目のブームか

  4. 9

    新沼謙治さんが語り尽くした「鳩」へのこだわり「夢は広々とした土地で飼って暮らすこと」

  5. 10

    石橋貴明のセクハラ疑惑は「夕やけニャンニャン」時代からの筋金入り!中居正広氏との「フジ類似事案」