永田宏
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永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

原因は3つ ピンピンコロリ手前のフレイルは予防できるのか

公開日: 更新日:

 サルコは慢性疾患を今のうちから改善することと、あとは歯を大切にすることくらいでしょうか。自分の歯で噛むことが、食事をおいしく食べ、栄養を吸収するうえで大切です。また最近の研究によれば、噛むと脳の血液循環が活発になるため、認知症の予防にもつながるとか。

 とはいえ、ロコモもサルコも主に老化が原因であり、結果でもあります。だから、筋肉を鍛えようとか、慢性疾患を治療しようと言ってみても、大きな効果は期待できそうもありません。

 しかし、悲観的になる必要はありません。今の中高年が本格的なロコモ・サルコ年齢に達するのは20年も30年も先でしょう。その間に医学も技術も進歩しています。あと数年もすれば、ロボットスーツの力を借りて、ロコモの人が自由に歩き回れるようになっているかもしれません。

 もっと究極の対策は、アンチエイジングに尽きるでしょう。肉体の老化を遅らせることができれば、ロコモもサルコもフレイルも、すべて解決できるわけですから。

 そこで次回は、アンチエイジングの現状について見ていくことにします。

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