母方の家系が次々がんに…いつか自分もと覚悟をしていた

公開日: 更新日:

 大腸がんが判明したのは、2014年12月、40歳の時です。大腸内視鏡検査を受けている私からちょうど見える位置に、カメラのモニターがありました。何げに見ていたのですが、“それ”が写った瞬間に「これはもう、がんですよね」と、はっきり分かりました。よく食べ物が通っていたな、と不思議に思うほど、大腸が狭くなっていたんです。余命数カ月かな、という思いが頭をよぎり、急に現実を突き付けられたような気持ちになりました。

 もともと子供の頃から、私もがんになるのだろう、という予想があったんです。母方の家系の多くが、がんで亡くなっていますから……。母に子宮体がんが見つかったのは、確か私が中学2年生の時。母は40代でした。そのちょっと前に伯父が胃がんで亡くなっており、祖父もその後に胃がんと直腸がんで亡くなった。そして叔父も食道がん。祖父の葬儀には、母はがんの治療で入院していて出られなかった記憶があります。

 当時はまだ、がんを本人に告知しない時代。遺伝子検査はなく、がんを遺伝と結びつけて考えることも、一般的にはありませんでした。だけど、あまりに立て続けに身内ががんにかかっていますから、私の中に何かがおかしい、という気持ちがあったんです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…