ピンピンコロリを望むならそれに至る生き方を学び努力する
「患者さんの日常行動を変えていただくには、死に方を含めて『どうありたいか』を考えていただく必要があります。医師はそれに至る道筋を説明し、その患者さんに合った『やり方』を提供すべきです。それには、患者自身の考え方、生活パターン、宗教観など、幅広い点についてコミュニケーションを取り、理想を共有化することが不可欠なのです」
薬を処方したら、治療は終わりではない。医師は患者の希望をかなえさせるのが仕事だ。患者が「ピンピンコロリ」を望むなら、そのゴールに向かう道のりをマネジメントするのも、医師の仕事であると説くのだ。
「医学の進歩で人が急死することは少なくなりました。そのため、医療は病気にならない予防に重点が移りつつあります。しかし、死ねない時代の健康維持は医師任せでは達成できず、患者さんの意思と行動力がなければ実現しないものなのです」