気温上昇でリスク増加 痛風の"真犯人"脱水を呼び込む生活

公開日: 更新日:

 気温がグングン上昇している。日中は汗ばむ暑さで、仕事帰りのビールがウマい。そんな季節の変化で、クリニックに足を引きずってやってくる人がいる。痛風だ。ぜいたく三昧の食事がよくなく、“王様の病気”との異名を取るが、ぜいたくせずとも、酒を飲まなくても、発症する。何がよくないのか。聖路加国際病院内科名誉医長で、「西崎クリニック」院長の西崎統氏に聞いた。

「痛風を起こすのは血液中の尿酸で、その材料が食品や飲料に含まれるプリン体です。尿酸の基準値は7㎎/デシリットルで、それより高い数値はもちろんよくありませんが、7未満でも、痛風は発症することがあります。水分が少しずつ蒸発すると、そこに溶けた成分が析出するでしょう。あれと同じ原理。そう、脱水すると、尿酸が析出して、結晶化しやすく、痛風発作を起こすのです」

 尿酸値が高ければ、それだけ燃料が豊富で、発作時の“噴火”が激しくなる。尿酸値が基準値内の“安全圏内”でも、燃料がないわけではなく、“小規模噴火”は起こり得る。噴火の引き金を引くのが、脱水というわけだ。

 汗をかけば脱水する。それがこの時季に痛風発作が増えるゆえんで、脱水を起こす要因をいくつか重ねると、より発作リスクが高くなる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

  2. 2
    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  3. 3
    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

  4. 4
    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

  5. 5
    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

  1. 6
    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

  2. 7
    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

  3. 8
    蓮舫候補に一発逆転の「神風」は吹くのか…7.7都知事選「一歩リード」の小池知事を猛追

    蓮舫候補に一発逆転の「神風」は吹くのか…7.7都知事選「一歩リード」の小池知事を猛追

  4. 9
    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

  5. 10
    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」

    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」