歩行の定義から逸脱「大股歩きは体にいい」は間違いだった

公開日: 更新日:

 今回の参院選は、「老後のために2000万円貯めておけ」という、年金問題が争点となったが、上がらない給与体系の中、2000万円など到底貯めておくことのできない大部分の庶民は、結局死ぬまで働き続けるしかない。

 だが、歩くことができなくなると、働く方法はかなり限られる。一部の仕事を除いて、老後も働き続けるためには、自分の足で立って歩ける能力を維持することは、最低条件だと言っていい。

「歩き続ける」は、テレビの健康番組でも定番のテーマだが、そこで長年お馴染みになってきたのが、「大股で歩くのが体にいい」というフレーズ。ところが、これが大きな間違いだと指摘するのが、「JCHO東京新宿メディカルセンター」(東京・飯田橋)のリハビリテーション士長である理学療法士の田中尚喜氏だ。

「NHKの番組では、必ず大股で歩きましょう、と言っています。これがどうして始まったか調べると、どうもそれ以前はジョギングブームだったのが、一生懸命ジョギングした結果、心不全で亡くなった方が出たので、今度はウオーキングにしましょう、大股で腕を振って歩きましょう、となったようなんです。ところが、この歩き方では気分も高揚して速く歩けるが、20分以上経つと疲れて速度が下がってしまう。長く歩くためには、あまり大股で歩かないほうがいいんです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

  2. 2
    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  3. 3
    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

  4. 4
    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

  5. 5
    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

  1. 6
    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

  2. 7
    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

  3. 8
    蓮舫候補に一発逆転の「神風」は吹くのか…7.7都知事選「一歩リード」の小池知事を猛追

    蓮舫候補に一発逆転の「神風」は吹くのか…7.7都知事選「一歩リード」の小池知事を猛追

  4. 9
    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

  5. 10
    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」

    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」