【腰】前屈みで下を向き長時間座る“スマホ姿勢”が危ない
洗面台で前屈みになって顔を洗うときも要注意。膝を伸ばして洗うのではなく、片足を前に出して膝を曲げて上体を洗面台に近づけて洗う。また、高さ10~20センチほどの低い台を置き、片足を乗せた姿勢で洗うのも腰への負担が減らせる。
■胸郭部の柔軟性も重要
日常的に猫背などの悪い姿勢と悪い動作に注意しながら、腰痛予防の運動を習慣にすることが“腰の手入れ”になるという。基本は背骨をサポートしている腹筋と背筋の運動、お尻の筋肉である大臀筋をウオーキングなどで鍛える。そして、股関節や太ももの前後の筋肉をストレッチで柔らかくしておくこと。
「股関節や太ももの筋肉の柔軟性が大事なのは、物を拾う動作や中腰姿勢などのときに、下半身が硬いと不自然な体勢になり、腰への負担が増すからです。最近では背中の上の部分(胸郭部)の柔軟性も重要であることが指摘されています」
胸郭部のストレッチは、四つん這いになって背中を丸めたり、反らしたりさせる。ストレッチポールを置いて、その上に背中を乗せて背筋を伸ばしてやるのもいい。ただし、これらの運動は非特異的腰痛が対象。病気が原因の腰痛の場合は、逆に悪化させてしまう恐れがあるので、病態に合った腰痛体操を医師に指導してもらうのがいいという。
「風邪の予防と同じで、腰痛も、バランスのいい食事、適度な運動、十分な睡眠が大切です。それは、ホルモンバランスや新陳代謝が正常に近づき体に備わった自然治癒力が高まるからです」
まずは、姿勢や動作など、無意識にやっていることから見直してみよう。