サラダではスッキリしない 「便秘の勘違い」を医師が解説
「食物繊維を意識して食べている人は非常に少ない。また、食物繊維というと野菜を思い浮かべるからか、『サラダを食べています』とよく言われますが、生野菜の場合、食物繊維としての摂取量は大したことはありません。キノコ類、ゴボウなどの根菜類、大豆・大豆加工食品などが食物繊維を多く含む食材で、ひとつのものを取り続けるのではなく、バランス良く選ぶのがポイントです」
「便がたまる食生活」に加え、神山医師が勧めるのは、「便の様子を毎回チェックする」。バナナ状の便が理想的だが、そうでなくても、便の様子を見れば、何が問題かを推測できる。
「問題視されがちな刺激性下剤も、限定的な使い方であれば、飲んでも構わないと思っています。ただ、便の様子は確認してほしい。下剤で水状の便しか出なければ、食物繊維の摂取量が少なく便の材料がないと判断できます。一方、排便の初めにコロコロした硬い便が出ると便秘と判断しがちですが、最終的な便が軟便となっている場合は、やはり食物繊維不足が原因のことが多いので注意が必要です。便を見て、問題点を把握し、そこから変えていくのです」
ただし、食生活を変えても排便困難が続くようなら、何らかの病気が隠れている可能性もある。専門医の受診が必要だ。