口から食べられなくなった時の点滴は苦しみを増幅させる
すると最初はあれほど点滴へのこだわりを示していた患者さんとご家族が、穏やかな最期を迎えられるありがたさについて納得。点滴をしないことにも同意してくれました。退院から約2カ月後には水分が取れなくなり、おしっこも出なくなり、その2日後に、奥さまと2人の息子さんが見守る中、患者さんは穏やかに息を引き取られました。
かねてテーラーメードな医療が在宅医療だと伝えてきましたが、病院との大きな違いのひとつに、余命少ない患者さんに行う点滴に対する考え方もあるといえるでしょう。