アトピー性皮膚炎は症状を繰り返すのが当たり前な病気ではない
TARCの検査は血液検査で保険適用だ。成人のTARCは500以下が正常値だが、ステロイド外用薬でかゆみも湿疹もなくなった“一見治ったような段階”でも、TARCがまだ1000以上という人が珍しくない。
「TARCが基準値以上、つまり炎症がまだある段階でステロイド外用薬をやめると、再発します。TARCの数値が下がり、炎症がなくなったと確認できるまではステロイド外用薬を塗り続けなければなりません」
ただし、最大限の効果と副作用を出さないためにはメリハリが必要だ。片岡医師は「ワン・ツー・スリー」という3ステップで患者に塗り方を説明している。
「ワン」は毎日薬を塗って短期間で皮膚をつるつるにし、TARCも正常レベルにする。
「ツー」は、見た目が良くなっても同じ薬を同様に塗る。
「スリー」では症状のない状態をキープしながら1日置き、2日置きと塗る回数を減らしていく。
ワン、ツーはそれぞれ1カ月、3カ月目からスリーが目安だ。