アトピー性皮膚炎<下>注射、飲み薬、塗り薬でかゆみを抑え、つるつる肌に持っていく
アトピーがうつにまで発展してしまう原因のひとつに、ひどいかゆみがあります。
かゆみが悪化すると集中力が低下します。アトピー性皮膚炎には軽度、中等度、重度とありますが、中等度以上の人は集中力が低下し、労働生産性が3割程度落ちるというデータもあります。子どもさんや学生さんがアトピー性皮膚炎のために勉強に集中できず、思うような成績を残せない場合、その後の人生が大きく変わっていくことも予想されます。
社会に出る際にも、見た目の問題から人前に出る職業を避ける傾向にあります。つまり、職業選択の自由が狭くなるわけです。
また、ひどいかゆみのために、つい引っかいたりして肌を傷つけ、さらに皮膚の状態が悪化するという外見的な問題だけでなく、熟睡できないため睡眠不足になります。脳も十分な休息を取れませんから、自律神経のバランスが崩れたり、脳が疲弊して、うつが加速しやすくもなります。
アトピー性皮膚炎の治療法はステロイドの塗り薬で症状を抑えるくらいで、長年、決定的な治療法がありませんでした。