温かい飲み物を持つと脳の前頭前野が活性化しポジティブに
その結果、温かいコーヒーを持っていた人の方が、その人物に対して好意的な印象を述べ、「優しい」「配慮がある」といった、文字通り“温かい”評価をする傾向にあったのです。この実験は、コーヒーを飲むとカフェインの摂取など個体差が出てしまうため、あくまで触っているだけという条件下で行われました。つまり、雑談やミーティングのときに温かい飲み物を手にしているだけで嫌な気分が減少し、ポジティブな態度を取る傾向が強くなる……、すなわち他者と対峙する際に、心に余裕を持ちやすくなるわけです。
また、53人の被験者に「新製品の評価」と称して、温かいパッドあるいは冷たいパッドを手渡して評価してもらい、ギフトを選んでもらうという実験も行いました。
すると、温かいパッドを持った人の54%が家族や友人へのギフトを選んだといいます。一方、冷たいパッドを持った人の75%は自分用のプレゼントを選んだそうです。実際、温かいものに触れているときは、コミュニケーション力や考える力などを向上させる前頭前野が活性化していることも研究で明らかになっています。