血圧の薬を飲んでいる人は冬の入浴でのヒートショックに注意を
アルコールの作用で感覚が鈍っているため、普段より寒暖差が気にならなくなっています。寒い外から帰宅してすぐに衣服を脱ぎ、いつもより熱い湯にいきなり漬かる……。そこで心臓や血管にトラブルが起こるのです。
また、高血圧で毎日、降圧剤を飲んでいる人も要注意です。最近は朝に1回服用すればいいタイプが増えていますが、薬が効きづらい人や血圧のコントロールがうまくいかない人など、1日2回、朝と夜に飲んでいるケースも少なくありません。古いタイプの降圧剤を好んで処方する開業医もいますから、この場合も夜に服用することになります。
降圧剤は飲んですぐに効くわけではありません。夕食の後に降圧剤を飲んで、少し一息ついてからお風呂に入ると、一番薬が効いているタイミングで入浴することになります。血圧が最も下がっているところでザブンとお湯に漬かると、体が温まってさらに血圧が急降下します。
つまり、血圧が下がり過ぎてしまうのです。血圧の急激な上下動でヒートショックを起こしやすくなるのはもちろん、失神して浴室で倒れたり、湯船で溺れてしまったりする危険があります。