“在宅”通して毎日誰かと会い見守られる生活を送れるように
在宅医療では、ADLを維持向上するために、訪問看護による下肢筋力トレーニング、腰回りのストレッチ、マッサージ、下半身を中心とした運動によるリハビリを実施。歩行能力の改善を図り、さらにデイサービスでは集団での体操や運動、個別機能訓練、口腔機能の指導、そしゃく訓練などを行っていきました。病気治療に関しては、当院が2週間に1回の割合で定期的に医師が訪問。つまり、訪問診療、訪問看護、デイサービス、訪問薬局、ケアマネジャー、福祉用具レンタルなど複数の人で、この患者さんを支えることになったのです。
やがて、こんな会話をされるほどまで、患者さんは安定していきました。
「先生、体重増えたよ、過食症なのかな、5キロ増えた」
「栄養が減って痩せてしまうと動けなくなってしまうので、とりあえず食事の量については様子を見ましょう」
ひとり暮らしですが、在宅医療によって、毎日誰かと会い、見守られる生活を送れるようになった。不安な精神的ストレスからも解放されていったのです。
重症とは言えないまでも体調が思わしくなく病院に通えない。そんな患者さんも、在宅医療では見守りの対象なのです。