園子温監督が心筋梗塞を振り返る「もう少し病院が遠かったら死んでいたかも…」

公開日: 更新日:

 なおかつ、そのとき使ったカテーテルが「シオンブルー」という名前の道具で、シオンづくしの奇跡というお話です(笑い)。

 薬は、血液をサラサラにする抗凝固薬や血圧を下げる降圧薬など毎朝6錠飲んでいます。たばこはやめようと思って禁煙していますし、お酒も控えめになりました。ガマンしているというより、以前ほど飲めなくなりました。

 退院したての頃は、ほんのちょっとしたことで動悸がしていたけれど、時間が経つと病気したことを忘れかけて、退院して半年ぐらいたった時にうっかりジェットコースターに乗っちゃったことがありました。動きだしてから「あ、乗っちゃいけないやつだ」と思ったんですけど、時すでに遅し。途中でちょっとおかしくなりかけました。

 でも、ずっと目をつぶってジェットコースターに乗っているのを頭の中からシャットダウンして事なきを得ました。仕事でも私生活でも心筋梗塞のおかげでいろんな経験をさせてもらったと思っています。

(聞き手=松永詠美子)


園子温(その・しおん) 1961年、愛知県生まれ。86年、ぴあフィルムフェスティバルでの入選を機に映画監督として本格始動。その後、国際的な映画祭で次々に賞を獲得した。「冷たい熱帯魚」「ヒミズ」「新宿スワン」などヒット作も数多く、病気後もニコラス・ケイジ主演「プリズナーズ・オブ・ゴーストランド」、現在公開中の「エッシャー通りの赤いポスト」とハイペースで作品を製作している。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…