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坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

どんなに食事に気を付けていてもLDLコレステロールは劇的には下がらない

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 それを回避するために「食事内容を見直しましょう」などと言われたりするのですが、実はコレステロールに関しては、食事を見直してもあまり効果がありません。

 人間の体内に存在するコレステロールの7~8割が肝臓で合成されるため、食事にどんなに気を付けても、数値は劇的に変化しません。

 鶏卵や魚卵を多く取るとLDLコレステロールが一気に上昇する遺伝的体質を持った人もいるものの、大半の人において、食事がコレステロールの上下に与える影響はわずかです。

 運動も、肥満の人が運動で痩せればコレステロールの数値が多少改善するケースがあります。しかし、標準体形の人、痩せ形の人が適度に運動をしても、やはりコレステロールが劇的に下がることはないのです。

 コレステロールは体質の影響が大きい。だからコレステロールが高い場合、最もいい対策は薬を飲むことになります。血圧血糖値は強力な薬で下げすぎてしまうと体へ弊害があります。

 一方、LDLコレステロールは弊害になるレベルまで下げられる薬はありません。

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