障害は社会の問題 手話が一般化すれば難聴はハンディにならない
聞こえづらさに悩む人が、補聴器をつけることで難聴という障害を克服し、社会活動を行ってきた例をこれまでいくつもお伝えしてきました。
実はこの障害には、「医学モデル」と「社会モデル」の2つの考え方があります。
「医学モデル」とは、障害は個人の心身機能が原因であるとする考え方。一方「社会モデル」は、障害は社会における物理的、制度的、文化・情報、生理的意識上などの各種のバリアーによって引き起こされているという考え方です。
たとえば、車椅子の方がレストランに入れない。でも入り口が広かったり、エレベーターがあれば、不自由なく入店できるでしょう。その場合は車椅子の方も健常者の方もお店に入る障害はありません。
このように障害は、環境やモノなど社会の側にあるという「社会モデル」の考え方が広がってきました。
聴覚でも、仮に社会の全員が手話をできれば、耳の聞こえにくさを難聴者はハンディに思うことなく、全員が同じようにコミュニケーションが取れます。