数カ月で進む急速進行性認知症(RPD)はどうして起こるのか
たとえば、甲状腺機能低下症は症状として体のむくみや倦怠(けんたい)感、そして認知機能の低下があります。服薬による治療で症状を緩和することによって、認知機能低下を改善させます。
また、腫瘍や慢性硬膜下血腫によって判断力の低下、人格や性格の変化など、認知症と近い症状が進行するケースが多い。治療としては外科手術や放射線治療、薬物療法などを行い原因の除去や縮小させることで、認知機能障害が改善します。
感染症には、ウイルス性脳炎や進行性多巣性白質脳症、梅毒、真菌感染などさまざまな原因がありますが、薬物治療で感染症の治療をしていきます。
いずれにしても、家族が数週間や1カ月以内で、日常生活に異変があれば急ぐ必要があります。脳神経内科や認知症外来などを訪ねてください。
▽塚本浩(つかもと・ひろし)けんせいクリニック院長。帝京大学医学部神経内科助教、同医療技術学部臨床検査学科准教授、東京医科大学茨城医療センター脳神経内科臨床准教授を務める。日本神経学会専門医、日本内科学会総合内科専門医。