数カ月で進む急速進行性認知症(RPD)はどうして起こるのか

公開日: 更新日:

 認知症のほとんどは数年から10年程度かけてゆっくり進行していきますが、数カ月から1~2年以内に急速に進行する認知症もあります。

 これは「急速進行性認知症(RPD)」と呼ばれ、原因はいくつかありますが、約6割がプリオン病によるものです。

 主に「クロイツフェルト・ヤコブ病」で、脳物質になんらかの原因で「異常プリオンタンパク」が蓄積し、認知機能障害を起こします。

 早い人では週単位で進行し、1週間前には料理ができていたのに、包丁の握り方や火の使い方が分からなくなっているケースもあります。私の患者さんでも、電車を使い外来で検査に来て、1週間後に結果を聞きに来る際に改札の通り方が分からなくなってしまったケースがありました。

 数カ月以内には寝たきりになることが多く、現在の医療では効果的な治療法が確立されていません。治療はできませんが、家族と過ごす時間を無駄にしないために、痛みや症状の緩和、介護の場所など準備をしてほしいと考えています。

 一方、約4割は非プリオン病が原因で、自己免疫疾患(甲状腺機能低下症)、脳腫瘍や慢性硬膜下血腫、感染症が挙げられます。非プリオン病の場合は根本的な病気の治療を行えば、認知機能が改善する可能性があります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松本人志は「女性トラブル」で中居正広の相談に乗るも…電撃引退にショック隠しきれず復帰に悪影響

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    べた褒めしたベッツが知らない、佐々木朗希"裏の顔”…自己中ぶりにロッテの先輩右腕がブチ切れの過去!

  4. 4

    フジテレビ労組80人から500人に爆増で労働環境改善なるか? 井上清華アナは23年10月に体調不良で7日連続欠席の激務

  5. 5

    ついに不動産バブル終焉か…「住宅ローン」金利上昇で中古マンションの価格下落が始まる

  1. 6

    露木茂アナウンス部長は言い放った「ブスは採りません」…美人ばかり集めたフジテレビの盛者必衰

  2. 7

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も

  3. 8

    和田アキ子戦々恐々…カンニング竹山が「ご意見番」下剋上

  4. 9

    紀香&愛之助に生島ヒロシが助言 夫婦円満の秘訣は下半身

  5. 10

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係