食べられる幸せに感謝しなければ…食道がんの知人と話して思ったこと
食道がんで入院されたDさん(63歳・男性)を見舞いに行きたいと思ったのですが、コロナ流行の影響で面会は出来ないと聞き、スマホとパソコンを利用したWEB面会をしました。
Dさんは放射線治療と抗がん剤治療を受けており、1カ月間ほとんど食事が取れず、高カロリーの輸液を点滴する中心静脈栄養を行っていました。
WEBの画面上で、Dさんは「いままで一番おいしかったと思うのは、すりおろしのわさびを付けたマグロの刺し身だった。これに日本酒があれば最高。あなたは何が一番おいしかったか、教えてよ」と、笑いながら話されました。私は「うーん、マグロもいいね。次回、何がおいしかったか教えるよ」と答えました。
私はその晩、床に入ってからこれまで食べた物を思い出してみました。
小さい頃は海から遠い所に住んでいて、今のように流通が良くなかったように思います。祖母は干したエイを砂糖と醤油で煮てくれました。また、キリイカを買ってきて佃煮にしてよく食べました。イカの塩辛というのもありましたが、私はこれは嫌いでした。