著者のコラム一覧
森維久郎赤羽もり内科・腎臓内科院長

三重大学医学部卒業。日本腎臓学会専門医。2020年5月、腎臓内科、糖尿病内科、生活習慣病の診療に特化したクリニックを開院。腎臓について伝える情報サイト「腎臓内科ドットコム(https://jinzonaika.com/)」を監修。

「腹膜透析」自宅で受けられるが、日本では選択者が少ない

公開日: 更新日:

 食事をしたり飲み物を飲むと、体内に余分な水分やミネラルがたまっていく。腎臓がきちんと機能していれば、これらは尿と共に体外に排出されるのですが、腎臓機能の低下が起こると蓄積されていく一方になります。 そのため、自身の腎臓の代わりに、ダイアライザーの力を借りるということです。血液透析は1回で3~4時間の治療時間が必要で、週に3回病院に通って透析を行うことになります。

 次に、腹膜透析について。こちらは「病院ではなく、家で治療を行いたい」という患者さんや、心臓病などの持病があって血液透析が難しい患者さん、そのほか何らかの理由があって週3回病院に通うことができない患者さんに行う治療となります。

 お腹の中に透析液を注入し、自分の腹膜を使って血液をきれいにする方法で、自宅や職場などでも自分で行うことができるのがメリットです。逆に自分で管理する負担は血液透析より大きくなります。日本でこの腹膜透析を選択している患者さんは、全透析患者の3%程度といわれています。

 在宅で行えるというメリットがあるものの、日本ではこの方法を選択する患者さんは少ないんですね。ちなみに海外では、もっと多くの患者さんが腹膜透析を選択されています。

 日本では「病院に任せたい」と考える患者さんが多いなどさまざまな原因が重なり、血液透析が多く選択されています。

 次回も引き続き人工透析についてお話ししたいと思います。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」