著者のコラム一覧
森維久郎赤羽もり内科・腎臓内科院長

三重大学医学部卒業。日本腎臓学会専門医。2020年5月、腎臓内科、糖尿病内科、生活習慣病の診療に特化したクリニックを開院。腎臓について伝える情報サイト「腎臓内科ドットコム(https://jinzonaika.com/)」を監修。

慢性腎臓病の食事療法 「野菜・果物は摂取控えめ」という考え方が変わってきた

公開日: 更新日:

 前回に続き、慢性腎臓病(CKD)の食事療法についてもう少しお話ししたいと思います。

 腎臓病の食事療法の3本柱は「塩分」「野菜・果物」「タンパク質」。中でも最も大切なのは塩分を減らすことで、「血圧を下げる」「薬がききやすくなる」「腎臓の障害を抑える」という効果が期待できます。

「塩分」摂取の目安は、1日6グラム以下。日本人の平均塩分摂取量の約半分と考えればいいでしょう。

 塩分摂取量の減少は、慢性腎臓病の患者さんがもっとも苦労されているところです。無理なく続けられるポイントとして、「ダシや香辛料を多用する」「料理の具材を増やす」といった具体的な方法を、患者さんに伝えています。

 次に「野菜・果物」の調整。腎機能が低下すると、腎臓からのカリウム(ミネラルの一種)の排泄が少なくなり、体にたまってしまう。「高カリウム血症」と呼ばれる状態です。野菜(いも類、かぼちゃ、白菜など)と果物(バナナやメロン、キウイなど)にはこのカリウムが多く含まれるため、腎臓病の患者さんには摂取を控えるよう指導されてきました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に