スポーツ好きは注目 「ケトン体」接種でパフォーマンスが上がる

公開日: 更新日:

 すると、短時間最大運動系と筋力系で、ケトン体群がプラセボ群に比べて有意に高い数値を示した。一方、持久系では有意差はなかった。

「着目したのは短時間最大運動系です。パフォーマンスが60.2%アップと顕著に増加。さらに、高強度運動のパフォーマンス低下の目安となる乳酸の産生が17%低いとの結果が出ました」

 続いて、安静時と短時間最大運動系後の骨格筋および心臓の代謝化合物を解析(メタボローム解析)した。結果、ケトン体群はプラセボ群と比べ、次の差が見られた。

・安静ではアセチルCoAの供給が増加
・運動後はクレアチンリン酸が有意に増加。TCA回路も活性


 アセチルCoAの供給が増加すると、TCA回路(別名クエン酸回路)が活性化する。この回路は疲労回復にも関係する。また、クレアチンリン酸は「ATP-CP系」(囲み参照)を活性化する。

 2つの研究が示すのは、ケトン体を摂取すると、速やかに短時間最大運動系、筋力系のパフォーマンスが上がる可能性があるということ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…