糖尿病(5)歩き方を学び直してウオーキングを再開しさらに4キロ減量
春の健診で糖尿病と告げられ、初めて糖尿病治療専門医を受診した60代のAさん。受診までの10日間、自宅から4駅先まで歩いて往復したおかげで体重は5キロ減少、健診時170(㎎/デシリットル)以上あった空腹時血糖値は140、9%台だったヘモグロビンA1cは8%台に低下した。
気を良くしたAさんはそのままウオーキングを継続したかったが、両足の母指球に血豆ができ、皮膚科医から「糖尿病の人はわずかな足の傷で足を失うこともある。しばらく休みなさい」と言われた。
「たしかに足が痛くてはどうにもならない」と思ったAさんだが、両足の血豆に抗菌薬を塗りながら「ひょっとして歩き方が悪いのかも」と考えた。せっかく痩せて血糖値も下がってきたのにもったいないという思いもあった。近くの図書館で調べてみると自分の歩き方が間違っていたことに気がついた。
「本来はかかとから着地して重心を足の外側から小指側に移動させ、最後に母指球から親指に向けて移動するのが正しいようです。そうでないと、足の裏が硬くなったり、タコやウオノメができてしまうリスクがある。それは靴のサイズが大きすぎてずれを起こしているか、着地時に足先から着地しているか、と書かれていました。試しにかかとの着地と小指側への重心移動を意識したところ、テープで覆った両足の血豆への圧が減り、痛みが減りました」