鼠径ヘルニア手術(2)「1回の手術で完治する」と担当医は説明した

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 かつて「脱腸」と言われた「鼠径ヘルニア」の診断方法は、問診、視診、触診を基本にしている。病院(外科、泌尿器科)によっては、超音波検査やCT検査も行うが、「私の場合、視診、触診だけで、鼠径ヘルニアと診断されました」と、神奈川県川崎市に住む浅沼浩さん(仮名=71歳・介護福祉士)は言う。

 7月中旬、自宅からバスで10分の総合病院で、浅沼さんは鼠径ヘルニアの手術を受けた。手術前、担当医師から「鼠径ヘルニアの手術を受ける人は、毎年だいたい15万人ぐらいで、そのうち男性が約8割です」などと言われ、手術工程の詳細も説明された。浅沼さんは詳しくは記憶していないが、大筋、「ヘルニア門から飛び出している腹膜類を切開、剥離して、開いた穴の部分はメッシュ(人工の膜)で補強(閉鎖)します。昔の手術では、ヘルニア門を縫って閉じていましたが、現在はメッシュ利用が一般的です」と言われたという。

 手術の前日から入院した浅沼さんは手術当日の朝食を抜き、病室から手術室にストレッチャーで搬送された。全身麻酔をかけられ、鼠径部の左側を3~4センチほど切開された。鼠径ヘルニアの手術は、大きく「鼠径部切開法」と、「腹腔鏡下修復術」(腹腔内に内視鏡の一種である腹腔鏡を挿入する方法)がある。

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