親が年を取って小さくなっていたら「椎体骨折」を疑う…寝たきりのリスク
自分が椎体骨折を起こしているはずがない。背骨が骨折するような外傷歴はないし、痛みもないから──。そう思う人は少なくないだろう。
「骨折の大半は転倒で生じます。骨粗しょう症性の4大骨折として、手関節骨折、上腕骨近位部骨折、大腿骨近位部骨折、そして椎体骨折。椎体骨折以外は原因の90%以上を転倒が占めています。一方で、椎体骨折は外傷歴がなくても生じる」
■重症化する前に治療を始める
痛みがないことも珍しくない。ほとんどの骨粗しょう症性骨折の既往は病歴で確認できるが、椎体骨折は症状がないものが3分の2存在する。
「そのためレントゲン検査での確認が必要です」
痛みや麻痺が生じているような椎体骨折には手術が検討される。しかし、まず重要なのは予防。専用のコルセットの着用や薬の投与だ。
「椎体骨折の抑制効果がある治療薬は多い。重症化するとコントロールしづらいので早く開始した方がいい」