痩せ薬「GLP-1受容体作動薬」はどう使うべきか…適応外使用が問題に

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 では、発売以降は、健康保険適用でダイエットのためにGLP-1受容体作動薬を正々堂々と使えるようになるのでは──。そんな期待が生まれるかもしれないが、対象者は厳格に決められている。

 それは、①高血圧脂質異常症、2型糖尿病のいずれかの病気があり、食事療法や運動療法を行っても十分な効果を得られず②肥満度を測るBMIが35以上か、27以上で肥満に関する健康障害(囲み参照)が2つ以上あるか。

 また、処方できる医療機関も、一定の要件を満たしたところに限られている。

 一般的なクリニックや診療所では処方は難しいと考えた方がいい。

 なお、「肥満症」は単に太っていることを指すのではなく、「肥満(BMI25以上)があり、かつ、肥満に起因ないし関連する健康障害を合併するか、その合併が予測され、医学的に減量を必要とする疾患」を指す。

「たとえ肥満症で、GLP-1受容体作動薬処方の対象であったとしても『薬だけで楽々痩せられ、ずっと維持できる』とはなりません。食生活の見直し、運動習慣を身に付けるといったことは必須です」

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