40代でも危険…要介護リスクを上げる「ロコモティブシンドローム」4つの困難を見逃すな
「『階段の上り下り』『急ぎ足で歩く』『休まず歩き続ける』『スポーツや踊り(ジョギング、水泳、ゲートボール、ダンスなど)』が困難ということです。これらの活動性に関する4つの困難のうち1つでも該当するなら注意が必要です」(山田医師=以下同)
4つの困難がロコモに深く関係していることは、別の研究でも示されている。千葉大学・山口智志医師、大宮シティクリニック・中川良医師が行っている1万995人対象の進行中の研究では、2016年から22年の人間ドックでのロコモ25(下記②)の自然経過を調査。すると、ロコモが悪化した人では4つの困難が悪化、逆に軽快した人では4つの困難も軽快していた。
「ロコモサインの改善で、ロコモを減らせることが期待できます」
では、何をすべきか?
4つの困難で、その理由がかかりつけ医で判明している場合は治療が必須。理由がわからず痛みがある場合は、整形外科を受診すべきだ。休まず歩き続けることが困難なケースでは、運動器疾患のほか、動脈硬化で足の血管が詰まる閉塞性動脈硬化症や、心臓や肺が原因で息切れがひどい場合もある。症状によっては循環器内科、呼吸器内科の受診となる。