親が加入している保険証書の情報を家族で共有しておく
このような給付金の請求は3年前まで遡れるものの、早く動くほど労力は少なくて済む。しっかり確認し、書類の準備や作成は子供がフォローしよう。
契約者(親)が死亡した時に保険金が受け取れる終身(生命)保険の存在も改めて確認すべきもののひとつだ。受取人の名義が誰なのか。おそらく子供の名になっているはずだが、自分の名前があれば、今後の保険会社への問い合わせがスムーズにできるよう「家族登録」をしておくこともお勧めする。それをしておけば、契約内容についての問い合わせや手続き書類の送付依頼を契約者に代わってできるからだ。
このように、高齢の親に介護の影が忍び寄ってきた時、加入している保険証書を一つ一つ確認し、情報を共有することはとても重要なことだ。それまで払ってきた保険料や、子供のために残そうとしてくれた気持ちを無駄にしないためにも、早いうちに取り組みたい。
なお、重要な証書類を貸金庫に預けている場合、家族が出し入れするには「代理人登録」をする必要がある。しかも、その手続きには契約者の同席が必要なので、病院や施設などに入所し自由に出入りできなかったり、認知症が進んだ場合、とてもやっかいなことになってしまう。何事も親が元気なうちに始めるのが吉といえよう。