ロ軍首位! 貧乏球団が金満球団の鼻明かすMLB“下剋上”の理由
メジャーのドラフトは前年の下位チームから選手を指名する完全ウエーバー制。さらに選手をFAで失った球団は、移籍先の球団からドラフトの指名権を得る仕組みになっている。
例えば万年下位球団だったロイヤルズは、毎年のようにドラフト上位指名権を使って獲得した選手が順調に成長。野手では主力のバトラー(28=2004年のドラフト1位)、ゴードン(30=05年のドラフト1位)、ムスターカス(25=07年のドラフト1位)らが、いずれも生え抜きの上位指名選手だ。下位球団を救済するシステムが存在し、それをフルに活用しているのが今年のロイヤルズなのだ。
そこへいくと日本のプロ野球は、セもパも上位を金満球団が独占。セの首位巨人は選手総年俸が約45億円で12球団トップだし、約38億円で2位のソフトバンクはパの首位を走っている。約32億円で3位の阪神もセの2位につけている。
資金のあるチームが勝つのは当たり前。開幕前に順位が決まっているようなものだから、見ているファンはシラケてしまう。日本のプロ野球とメジャーでは歴史も環境も異なる。必ずしもメジャーのやり方がベストとはいえないものの、プロ野球界もシステムそのものを見直す時期に来ているのではないだろうか。